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大呑地区には、人々が忘れつつある日本の原風景が残されています。この原風景こそが宝の山です。この資源を再認識し生かしていくことが地域の活力となることでしょう。

 

● 日室の鎌祭り 県指定無形民俗文化財

七尾市日室町 諏訪神社  Map 
荒ぶる風鎮め豊作祈る鎌祭り

 

何の意味だかサッパリ?という、若い人もいるだろう。台風をさす言葉である。
農作物の収穫間際にやって来て、大きな被害をもたらす台風がどうして起きるのか、全く分からなかった昔の人たちは、立春から数えて二百十・二十日を、厄日ととらえていた。
なんとしても台風の被害をまぬかれ、実りの秋を…という人々の願いは、いろいろな風習を生んだ。三日間夜を徹して踊る、 有名な越中八尾の 「おわら風の盆」もその一つだ。
能登では神木のタブノキに、二挺(ちょう)の鎌(かま)の刃を打ち込むという、一見残酷で意味深長な奇習が今に残る。鎌には風を鎮(しず)め、風を切る力が宿っていると、信じられていた。
この祭りは、諏訪大社の「御柱」信仰と、深く関係があるようだ。

農作物を刈り取る用具が、一方で風を切り、鋲める呪具の一つにもなる。
台風のメカニズムが分からなかった古代人は、神力を宿す鎌の刃とタブの木が、風の猛威を和らげてくれると信じたのではないか。
能登の奇祭「鎌祭り」は、鹿西町金丸鎌の宮・鹿島町藤井・七尾市江泊(えのとまり)の各諏訪神社で、毎年八月二十七日に行われる。

 江泊の日室(ひむろ)諏訪神社では、魚型を打刻した鎌の刃が、二本のタブノキに打ち込まれ、異様な光景をさらしている。かつて氷室(ひむろ)があった山間地で、灘浦にも漁に出ていた土地柄、魚の姿を鎌に打刻したのは、豊作とともに豊漁を祈願してのことだろう。

 生木に刃物を打ち込んでまで、人々は実りの秋をひたすらに祈った。鎌打ちの光景を、残虐とみる人もいるだろう。だが今日の私たちは、コンクリートや鉄骨、不燃樹脂など、自然循環不能な「刃物」を、数万倍、数億万倍という規模で、地球という生木に、昼夜こりずに打ち込んでいるのである。
神の崇(たた)りがあるとしたら、私たちや子々孫々がかぶることだけは、間違いないだろう。

中日新聞社 「能登燦々 百景百話」より

  
 七尾市日室町に伝わる諏訪神社の奇祭。江戸期は、灘浦有数の漁村である江泊の枝村で、山中の町でありながら漁業とは深いつながりがあるため、神木、タブの木に魚の形を刻印した二丁の鎌を打ち込み「鎮風」「豊漁」を祈願する祭儀。
能登の諏訪祭りの鎌打ち神事 県指定無形民俗文化財
(平成4年10月9日指定)
8月27日(金) 11:00
七尾市日室町 諏訪神社
(JR七尾駅下車/お車で30分) TEL0767-53-8424
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